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【横浜店】年末特別企画「Genelec G-TWO」5.1ch+4でイマーシブオーディオシステムを「実験」してみました!

横浜店 渡邉です。

あっという間の年末です。
年末年始の営業予定は下記の通りとなります。

年末は27日まで、年始は4日からとなります。
では、本題です。
以前、こちらのブログではGenelecのコンシューマー用スピーカーである「G-two」をご紹介しました。

【横浜店】GENELEC G-Two。良い意味で大きさに全く見合わない、素直な、それでいてプロフェッショナルなアクティブスピーカーをご紹介します。
https://corp.avac.co.jp/shopblog/archives/yokohama/20210818

この中で「私個人としては過去に新宿で行っておりましたが、こちらの店舗でもGenericをサラウンドやイマーシブサウンドも聞いてみたいと思いました」
と書かせて頂いたのですが今回これが実現しました。


先日展示を開始したLGの86インチテレビの横にそれぞれG-Twoを2台。

センタースピーカー用としてG-Twoからスタンドを外して横に設置した1台。
Genelecの周囲にはMonitor Audio Silver7Gでフロント左右とセンターをラック内に入れていますが、大きさの違いを感じて頂けるかと思います。
左右にしても86インチテレビの左右と真ん中に「ちょこん」と置かれたという感じです。
あれ?こんなもんだったか?と思いますが、この感覚は後でいい意味で裏切られることになります、


そしてリアもG-Twoとしています。
これで合計5ch、そしてサブウーファーもGenelecのF-twoサブウーファーを準備して頂きました。

実はGenelecは業務用のGLMシステムではスピーカーとPCでイマーシブサウンドの調整も可能なのですが

今回はあくまでコンシューマーの範疇で行う為、コントロールにはAVプリアンプ「Marantz AV8805」を使用しており、RCAプリアウトでGenelecに接続しています。

ミドルレイヤー部分は店舗設置のハイトスピーカーで(本来はこちらもGenelecにするべきなのですが、応用性や汎用性の為にこちらで準備しています)あるPiega AP1.2をそのまま用いています。

もちろんパッシブスピーカーには駆動用にアンプが必要です。
今回はAV8805がプリアンプになりますので、MX-A5200を用いております。

この部分についてはチャンネル分のプリアウトがあれば他のAVアンプでも応用可能です。
今回のシステムとしてはアクティブのベースレイヤー+パッシブのミドルレイヤー、コントロールはAVアンプと言う混成部隊となります。

今回の店舗シアタールームの寸法についてですが、部屋の全体空間は約21.6畳となります。

天高2.85m、部屋の入り口からカーテンまで6.17m、側面閉鎖自動ドアから5.8m、店舗オーディオ用スピーカーラックからガラス面まで1.25mなので、実際の有効寸法は概ね17畳、良くご質問の有るソファーからテレビまでは3.53mとなります。
天高の点もありそれなりに広大な空間ですが、この空間を鳴らし切る事が出来るかどうかが今回のキーポイントです。

リアはポールスタンドで他の機材の後ろに設置しております。
先程の写真を見て頂けたかと思いますが、他のスピーカーから見れば埋没しかねない大きさです。
実はGenelecはこのような取り付け方には非常に幅があり、天吊り・壁掛け、スタンドは比較的自由に行えます。

横置きだけはネットの様な物がないのでこのようになりますが、スクリーンの場合、隙間があれば全部縦置きでも問題の無い大きさになります。
シアター全体のデザインの点から考えれば、ここはラック内収めで前にサランネットなどの処理をご提案したいです。
では、鳴らしてみます……の前にAVコントロールで調音を行います。
終わりました。
ちょっとした問題が発生しております。
それがこの調音結果です。

フロントLCRとサラウンドの各スピーカーが軒並み「+8」以上の数字になっています。
実はこの大きな調整幅は「保護」の為です。
GenelecのスピーカーはG-Twoで大きさとは比較鳴らない音量と音圧を出す事が出来ますが、本体のみでは音量のコントロールが出来る様にはなっていません。(別売りのボリュームがあります)
このためコンシューマー用のGシリーズは、家庭用のより細やかな音量調整が必要な場所への設置が想定される機材と言う事もあり、大音量と器材保護のため入力レベルを-10db落しています。

そんな理由からAVアンプの調音では-10db小さい音として対応されて大きな調整幅になったと言う事になります。
但し、今回のケースは調整できない範囲ではありませんのでそのまま継続します。

今回のテストで盲点となった点でしたが、実はこの問題、解決策があります。
よりり大音量を必要とする広い部屋での使用が想定されるG FourG Fiveでは、業務用の8000シリーズと同じ入力感度とする「LEVEL +10dB」のスイッチが設けられています。
またG-One、G-Two、G-Threeに相当する業務用の8010Aでは「LEVEL-10dB」を切るスイッチ、8020A、8030Aは標準の0dBから感度を-6dBから+6dBまで調整できるトグルがあり、機材は変わりますが感度を0dBとする事で今回の様な問題の解決は可能です。
0dbって大丈夫なの?と言うお声もあるかと思いますが、ホームシアターシステムでは音量のコントロールはAVアンプが基準になります。
所謂ピュアオーディオアンプを挟む方式でボリュームを最大限に上げ、実質的にパワーアンプにしてしまう方法とは違い、あくまでコントロールを取るのはAVアンプであることから、仮にスピーカー側感度が0dbであっても問題はありません。(線の抜き差しはなどのシステム変更はボリューム0、全部電源を切ってから!ここ大事です)、0dBでの運用は既存のパッシブシステムの組み合わせでは必要なものとなります。

では前置きが長くなりましたが視聴です。
今回は……あえて以前のGenelec2CH再生と同じ(ハサウェイは違いますが)音源を使います。
アトモスとして非常に優れたディスクの「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」を使用します。

今回はパッシブスピーカーのシステムとの比較と言う形を取りました。
使用機材はMonitoraudio Sliver 7Gですが、イネーブルドスピーカーの5.1.2CHになります。

機材構成は
■フロントスピーカー:Monitor Audio Silver300-7G
■センタースピーカー:Monitor Audio SilverC250-7G
■リアスピーカー:Monitor Audio Silver100-7G
■イネーブルドスピーカー:Monitor Audio SilverAMS-7G
■AVアンプ:YAMAHA RX-A8A

の構成です。
これに対してGenelecのシステムはベースレイヤーをGenelecで、ミドルレイヤーはMX-A5200で駆動します。
GenelecはMarantz AV8805+ハイトはYAMAHA MX-A5200Bで駆動するシステムです。
■フロントスピーカー:Genelec G Twoアクティブ・スピーカー
■センタースピーカー:Genelec G Twoアクティブ・スピーカー
■リアスピーカー:Genelec G Twoアクティブ・スピーカー
■ハイトスピーカー:Piega AP1.2
■AVアンプ:Marantz AV8805+MX-A5200

実際にはAVR-X4700Hなどプリアウトの有るAVアンプであれば同じ構成は実現可能です(RX-A8Aに統一する事も可能です)が、敢えて今回はちゃんとしたシステムで動かして見ました。

では先にモニターオーディオで聴いてみます。
響きの良さとウーファーの真ん中あたりで音が纏まり、高音・低音がそれぞれ主張する、比較的まとまりの有る音が響きました。
モニターオーディオらしい、と言う音と少し万人向けになりましたが、主張の強いところ自体は変わっていません。
フロント・センターはトールボーイスピーカーの高さ、センターにスコーカーを入れたセンターの音幅も感じられる音で、低音の圧も十分感じられました。

次にGenelec G Twoベースの5.1.4chです。
鳴らした瞬間、すべての方向から音が「面」で押し出される感覚を覚えました。
Monitor Audioの様に金属を叩いた時の様な「響く」という音の残り香とは違い、それぞれの音が「一斉に自分を主張してくる」と言う言い方の方が良いでしょうか。
余計な癖はなく、高音は高音で色を付けず、低音は小気味よく楽譜通りの音が響き渡ります。
何よりも大きさとは比較にならない音量と音圧です。
706より小さいスピーカーとは全く思えません。
元々「しっかり出るだろうな」と予想はしておりましたがそれ以上の音量と音圧が部屋全体に響き渡ります。
Monitoraudio Sliver 7Gの印象が弱弱しく感じる程の音圧です。
しかも、Monitoraudioでは振動が大きいのか若干ガラスのビビりがあったのですが、Genelecには無い事が気になりました。、
また、サブウーファーのF-twoは自身の主張こそ小さいもののG-Twoの音に確実にあった低音を追加しています。

また、システム構成時から気になっていたアクティブとパッシブの組み合わせ、特に音量ですが、これは杞憂でした。
元の音量をAVアンプがコントロールしている事もあり、パッシブであるAP1.2との関係にも問題はありませんでした。

閃光のハサウェイはDolby Atomsの単にオブジェクトで鳴らすと言うだけでなくマルチスピーカー全体の音量意識されている様で、部屋全体でパワーのかかる音が鳴り響くシーンが多いのですが、特にPart.Cの最初「TRACER」が掛かる出撃シーンで特徴的なコックピットの回転も、擱座するモビルスーツからスターマインの様に放たれる火花も、上下左右に出る音はしっかり動いていました。
そこで
「うん、凄い。もうちょっと欲しい」
そう思い音量を更に上げた所、今度はG-Twoシステムの「限界」が出てきました。
音は出ているんですが……だんだん低音が震えがひどくなるように輪郭が崩れ始め、振動の様に響き出してきました。
パワー不足、というより自身の領域以上で鳴らしている、と言う印象です。
今回システムを展開した部屋は21畳、天高2.85mとかなり大きい空間です。
おそらくG-Twoの大きさではこの広さ全体を完全に音で「埋め尽くす」と言う事は、無理な部分なのだろうと思います。
ただ、私達は仕事柄「良いスピーカーの音」を聴く機会が多く、あまり良くないスピーカーで音量を上げようとはしない傾向にあります。
音量を上げよう、5.1CHシステムのベースレイヤーを「もっと音で埋め尽くしたい」と思うのはどちらかと言えば感覚的なものです。
もっと音を、そしてもっと出るよね?と考えると自然と音量を上げてゆきます。
当時の音量はおおよそ-15dBでしたので、ここからさらに音量を上げようというのはよほど音に嫌味や破たんがなければまずボリュームを弄ろうとは思いません。

事実、2CHで鳴らしたときには全く問題は無く、最近話題の「COWBOY BEPOP」の「TANK!」は狭い部屋で鳴らした時と同じようにキレのある、そして音源の性能そのものをしっかり鳴らす事が出来ていました。
結局、性能が足りない、ではなく場が広すぎたと言う事になるのだと思います。
十分過ぎる性能は20畳の部屋で、且つサラウンドで空間全体を埋めるという状況で初めて性能不足になった、と言う言い方もできるかと思います。

今回お借りしたのはG-Twoでしたが、フロントやリアG-Fourにすればおそらく部屋全体を完全に音で埋め尽くす事も可能になるでしょう。
逆に言えば6畳から12畳ぐらいまでの大きさであればG-Twoで部屋全体を十分に音で埋め尽くす事が出来ます。
個人的にはリモートワークのお部屋に一つとか、テレビの周囲にちょこんとおいてそれでも大音量などはとても良い結果になるかと思います。
さらに例えばテレワークの為に防音室などを入れたお客様やニアスピーカーをお考えのお客様には小さな空間でも「空間全体を一瞬で埋め尽くす」音をご体感できるのではないでしょうか。

今まではアクティブでサラウンドと言う考え方はあまりなかったのですが、今回の「実験」ではGenelecはその可能性を十分以上に示してくれました。
元々業務用の機材になりますので、機能やメンテナンス、設置方法は元々多彩で柔軟なシステムを持っており、頑丈でもあります。
これからは十分「選択肢」としてご提示できるかと思います。
特に今後のサラウンド・イマーシブオーディオは、通常の方法だけでなく「アクティブサラウンドのGenelec」を選択肢に入れる事でお部屋の大きさに関係なく「音で埋め尽くす」音をご提供できるかと思います。
さて、実際の運用に落としむ際は、価格的な考え方からAVアンプでのコントロールとしてはあえて内蔵アンプを使用せずプリアウト使うという方法になります。
仮に5.1.4CHで9CHの場合は最低でもDENONのAVR-X4700HやMarantzのSR6015、YAMAHAのRX-A6Aなどを使用する必要があります。


また、DENON AVC-A110やAVC-XX8500HAを使用すればカスタムモードでスピーカーを割り振り、13CHクラスでさらにパワフルなシステムを組むことも可能かと思います。

Storm Audioなどさらに高いレベルでは……恐ろしく整い、部屋が音で埋め尽くされた凄まじい音になる事はプレミアムシアターで体験済みです。


今回はあくまでも「実験レベル」となり、暫くの間は2CHの展示に戻りますが、来年以降Genelecについては新しいご案内が出来るかと思います。
ご希望のお客様は準備が必要なアイテムになりますので、事前のご連絡と余裕のあるスケジュールをお願いします。
では、ご連絡をお待ちしております。

さて、最後に開催中のフェアをご案内します。
商品の購入には『下取り強化宣言!!』キャンペーンも併用可能です!

下取強化宣言!!
https://corp.avac.co.jp/shitadori_campaign_avac
ご購入の際はぜひ下取りもご検討下さい。

相談方法についてですが、一番簡単なのはメールです。
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