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【横浜店】GENELEC G-Two。良い意味で大きさに全く見合わない、素直な、それでいてプロフェッショナルなアクティブスピーカーをご紹介します。(2022.1.24更新)

横浜店 渡邉です。

まずはご案内。

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本題です。
本日はこんな荷物が届きました。
開けて見ます。

GENELEC G-Two ホームオーディオ用アクティブスピーカーです。
https://www.genelec.jp/home-speakers/g-series-active-speakers/g-two-active-speaker/
それもアルマイト処理のRAW仕上げの商品です。
https://www.genelec.jp/raw/
ずっと気になっておりましたが実物を見るのは初めてです。
早速鳴らしてみます……が、その前に外観を確認します。

RAWフィニッシュはアルマイト処理された地をそのまま使用しており、独特の半光沢は通常のGenerecとは全く違う質感を持っています。
シンプルな外観ですが、ツイーターとウーファーそれぞれに最適化された50Wのパワーアンプを内蔵し音圧レベルは100dBを実現しています。
見た目とは比較にならない音が出るんです。
塗装されたモデルはすっきりしているのですが、RAWフィニッシュはそこからさらに無駄のない「機能美」を感じます。

さて、今回の G TWOは先程書かせて頂きました通り「ホームオーディオ用アクティブスピーカー Gシリーズ」という種類の中に入ります。
もちろん「ホーム用」というからには「スタジオ用」のモデルも存在します、と言うよりこちらの方がGenelecの本場です。
スタジオ用のモデルは今回のG TWOの元になったと言って良いシステムであり、Genelecという商品をお話する上で大事な部分になりますので、先に説明します。
GENELECの業務用プロモデルである「SAMコンパクト」です。

SAMは SMART ACTIVE MONITORの略であり、こちらの背面写真は上の写真で正面を向いている当店展示のG-TWOと同じレベルの「8320SAM」になります。
よく見ると中間部分に「GLM NETWORK」と呼ばれる接続端子があります。


ここにLANを入れ、それぞれのスピーカーの測定と調音を行う事で厳密な調整に掛かる訳です。
「SAMコンパクトシリーズ」は計測用のマイクを用い「GLM」と呼ばれるキャリブレーション等を行うソフトで相互のスピーカーへの調整を図るシステムが揃っています。
SAMシステム用とGLMという専用アプリで奏でるGenelecの音は、ご自宅の環境でもスタジオの鳴り方を追求出来、高度な、と言うより正確な音場や音量の調節などに対応できます。

しかし、家庭用の機材はここまで厳密に調音を行う必要はありません。

何よりスタジオ環境の実現はお部屋から手を加える必要があり、どこまでも深い世界です。
もちろん理想を言えばご家庭でもSAMシステムを導入できればより良いのですが、実はSAMシステムはPCが必要になったり、スピーカー以外の機材が必要になったりとそれなりに手間が掛かり、高価になります。


そこでベースのスピーカーからSAMシステムを無くし、調整を簡素化する事で費用を落としつつGenelecの「音」をお手軽に実現する事を狙った機材を作りだしました。
それが今回のホームオーディオ用アクティブスピーカーGシリーズ、そして今回ご紹介する「G TWO」となります。

こちらはG-TWOの背面です。
先程までご紹介したSAMシステムなどはありませんので、背面はとてもシンプルです。
電源のインレットとスイッチが一つ、RCA入力、そしてGLMの代わりに環境に合わせたセッティングに対応できるようにするため、レベルやBASSを変更できるディップスイッチがあります。
写真右上、GLM LINKが無くなり、代わりにディップスイッチが見えるかと思います。

ディップスイッチは左からLEVEL -10dbはそのまま入力を-10㏈にするもの、ISSは自動電源、LED OFFはそのまま、後のコントロールは[Tabletop]、[Low Bass]、[Bass]です。


この様なテーブル置きの場合「Tabletop」をON


この様に左右に置いてあるスタンド置きの場合、壁からは50cm近く離れておりますので自立と判断し、とりあえずいじりません。
もちろん壁が近い場合はBASS -6dbに掛かるBASSとLOW BASSのディップスイッチをそれぞれ切り替えてブーミーな音を調整に掛かります。
ホームオーディオ用アクティブスピーカーの場合、本体側で調整できる部分はここだけです。
ステレオ再生の場合、設置位置や音を送り出す側で音量などの調整を掛け、本体はそのまま設置するのみと言う事になります。
単純故に理屈は普通のステレオ再生の考え方をそのまま応用すれば良いだけであり、簡単です。
なお、ボリュームのコントロールをスピーカー側で行いたい場合、オプションのボリュームコントローラーを使用します。

では、実際の試聴に掛かります。
今回はBlueSound NODE 2iからアナログRCAで出してそのまま入れています。

2022.1.24追記:新型のNODEとの組あ合わせを追記します。


スピーカーはG-TWO、試聴曲は今回も機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイから「 Möbius 」を使用しました。
NODEが音のクリア感の点で格段に性能が上がった事から、所謂「濁り」の様な部分が無くなり、音量を上げても苦にならなくなりました。
元々「 Möbius 」自体が全体の音域で押し出すような楽曲になりますので、クリア差はそのままで音量は+15%から20%程上げる事でNODE 2iの時と同じ様な音圧を感じるようになります。
次に「機動戦士ガンダム サンダーボルト」のサントラを聴いておりますが、ピアノやサックス、トロンボーンなどのそれぞれの楽器の解像度感がかなり変わり、やはり聞いていて嫌みになりません。
弊害と言えば弊害なのですが、音量を上げた事により良い意味で中から高音に掛けての音量が膨らみましたので、少し高音が収まってしまい、正直な所G-TWOでは物足りない感が出てしまった気がします。

パワードスピーカーのセオリー通りはBluesoundのBluOSで行う形になります。
Genelec側はRCAインに入力し、一定の音量からコントロールを開始します。


セッティングそのものも極めてシンプルで、高さを調整した台にそれぞれのスピーカーを置き、再生機の音量を0にした後でRCAを接続して電源を差し込む、それだけです。
電源は自動投入され、もし電源を切りたい場合は後ろにあるボタンでカットオフします。

今回、試聴盤は2つ準備しました。
1つ目は冨田功さんの源氏物語幻想交響絵巻をBluesound Vault2Iを使用し、MQAファイルをリッピングしています。

冨田勲・源氏物語幻想交響絵巻
Orchestra recording version
藤岡幸夫 指揮・関西フィルハーモニー管弦楽団

https://synthax.jp/rme-premium-recordings/the-tale-of-genji-2014/gclid=Cj0KCQjw2NyFBhDoARIsAMtHtZ7JBaLy44T7hWTxkoXUq74sgdJdZF2E79n4TxvdAB0qtalCOZEKjusaAuOYEALw_wcB

この盤はCD二枚とBlu-Rayの構成となっています。


CDはMQA-CDかつHPLのバイノーラルで収録されており、元々192kHz/24bitで収録されていた音源を元に構成しています。
また、Blu-RayはPure Audio Blu-rayで収録されており、2ch ステレオ(192kHz/24bit)、5.1ch サラウンド DTS-HD MasterAudio (192kHz/24bit)、11.1ch Dolby Atmosと11.1ch Auro 3D (96kHz/24bit)はアップミックスで収録されています。
音源そのものは2015年の物なのですが、当時としては最新の3Dレコーディングで収録されており、エンジニアリングノートを読ませて頂くと、収録に際して細心の注意を払い、Auro3DやMQAとして再生するために必要なものをすべてそろえた録音であることも伺えます。
とても詳しく書いておられますので是非ページを見て頂きたいのですが、エンジニアリングノートの中では収録の方法として「メイン(楽器の音)マイク」と「アンビエント(残響)マイク」の二種類のマイクで収録していると記載されています。
内容を噛み砕かせて頂くと、収録には大きく分けてメインマイクはそれぞれの輪楽器奏者の皆様には個別に、オーケストラの楽団の皆様の中にも数本用意され、アンビエントマイクは全体の響きを取るために少し頭上で(これがミドルレイヤーに当たる部分になるのだと思います)複数用意し、収録されています。
元々192/24のクオリティで、さらに階層の違う収録をされているからこそ、DolbyatomsやAuro3Dなどの音源にアップミックスが可能と言う事になります。

2chにまとめる場合はそれぞれの音を明瞭度の高い楽器音(直接音)と芳醇なホールトーン(間接音)をバランスさせ、成り立たせる事を重要視されていらっしゃいます。
複雑な音構造をエンジニアリングで纏めた複雑かつ原音を目指し、ハイレゾのMQAで収録したた音源は、今回のGenerecで鳴らすには最適であると思い使用しています。
今回はVault2iでリッピングを行ったものを使用しています。
(フルデコードではありませんが元音源が24bit/192kHzになりますので、かなり近い音になるかと思います)
音が鳴り始めるとともに引き込まれました。
最初に感じるのは厚みです。
明らかに大きさには見合わない中低音、特にベースドラムや和太鼓の音が前に押し出してきます。
高音がキンと響くという感覚はありませんが、パワードらしく大きさには見合わない中低音の音が印象的です。

この盤はオーケストラ+和楽器+ナレーションですが、和楽器の笙、バックに響く琴、そしてバイオリンと残響感のあるナレーションが2chにもかかわら立体的に響き、HPLの効果も伺えます。
しかし、和の様な中の様な複雑な響きを持つ演奏は、頭の中で「これは弄ってない、会場そのままだ」と説得させられる音色がでした。
正直な所、音に対してどういう表現をしたらよいのか少し考えましたが、私なりの結論としては「実際に会場でこの曲を聞いたらこのような音になるのだろう」という感覚が「説得力のある音色」と言う形で響きます。
会場の広さや残響などもステレオの音源なのですが、まるでホールで響いているような感覚です。
感覚そのものも素直に、そのままに伝える「モニター系スピーカー」と言うものを如実に表しています。
この感覚をお伝えするには文章力が足りないのですが、ホールなどでオーケストラの演奏をお聞きなった事のある方なら、おそらく同じ様な感覚を持って頂けると思います。
逆に難点、と言っていいのかどうかわかりませんが、「良い音源」「悪い音源」をストレートに出してしまう部分もあります。
音源と言っても「昔の音源と今の音源」と言うくくりではなく「エンコードの方式」や「リマスタリング処理の仕方」がちゃんとしていないと悪い部分もそのまま出てしまうと言う意味合いです。
特に高音部分のノイズはちゃんとしていないと音を大きくするにつれてどんどん耳障りになります。
手持ちの昔の音、特にMP3はかなりきつく音量を上げれば上げる程聞いていられなくなりますし、リマスタリングがちゃんとなされた50年前の音源(RCAレーベルのハイフェッイツなど)は昔の音源らしい柔らかさも含めてしっかり聞く事が出来るというのは、自分の手持ちの音を再確認する結果になりました。
また、16bit/44kHzは16bit/44kHzの音で、24bit/96kHzは24bit/96kHzの音でちゃんと再現され、再生する音の情報量は本当にそのまま反映されます。
2枚目は機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイサウンドトラックから「 Möbius 」を使用しました。

この曲はOtotyからのダウンロード販売でオーディオ・フォーマット:Flac 24bit/96kHzで収録されたものを手に入れられます。

実は先行販売のBDでは結果的に2CH LPCM 16Bit/44kHzの音でも聞く事が出来ます。
(Dolbyatomsは16Bit/44kHzで7.1.4CHとなりますが、これは全く別の音楽です)
同一条件で鳴らしてみると、Flac 24bit/96kHzの音の奥行きや残響感、響き、すべてが上回ります。
音のきめ細かさや収録されている情報量が本当にそのまま耳に飛び込んできますし、ポータブルで聴いている音がいかにDACで弄られているかと言う事を素直に感じました。
しかもFlac 24bit/96kHzでは音の処理がしっかりしている事でG-TWOの半分まで音量を上げても音は破綻せず、どんな「音」でもそのまま再生しようとするはGenelecの「質」には思わず唸ってしまいました。

さて、今回はスピーカー数が2本と言う事でステレオでの再生でしたが、個人的にはメーカーの意図した音を出すためのアクティブスピーカー、と言う感覚への見方がかなり変わった印象です。
比較になりそうなKEF Ls50Wireless2は

「KEFらしい音とパワー」でステレオサウンドとして十分な柔軟性と接続性、そして迫力を持った機材ですが

Generecは「プロフェッショナル」な音源として、色を付ける事の無い、正確かつ歪みの無い音を実現できる機材と言う印象です。
私個人としては過去に新宿で行っておりましたが、こちらの店舗でもGenericをサラウンドやイマーシブサウンドも聞いてみたいと思いました。

実はGenelecの各シリーズは金属製の筐体にごっつい金属マウントが設置されており、多種多様なオプションで置き設置だけでなく、ニアスピーカーにもスタンド設置や天井吊り、真下に向ける事も可能です。

設置方法には一考の余地がありますが、この音でイマーシブサウンド(音の処理の良い物)は下手なハイレベルスピーカーより上の音になると思っております。
もちろんコロナ禍に目途が立てば、と言う条件ですが一度複数をお借りしてイマーシブオーディオで使用してみたいと考えております。
GLMでもスピーカーの配置としてはキャリブレーションが可能になりますので、最終的にはアンプの調整とGenelecの調整どちらを基準にするかという事になりますが、いずれにせよハイエンドユーザーの皆様やクリエイターの方々、特に音楽寄りのシステムを組む皆様には高いレベルのシステムを比較的安価で構築できるのではないかと思います。
いかがでしょうか?
今回はGenelecのホームオーディオ用アクティブスピーカー「G-TWO」を取り上げてみました。
「音」を追求するのであれば、是非選択肢に入れて頂きたいアイテムです。
なお、GLMシステムについては別にエントリーを作成する予定です。
こちらは……正直なところだいぶ違いますが、これ以上文面が長くなることは避けたいので、別にさせて頂きます。


なお、最後に今回のGenelec G-TWOでは大事なアピールポイントがもう一つあります。
価格です。
SAMシステムを省いた結果、今回のG-TWOーRAWフィニッシュは実売レベルで1本¥65,000程度です
この音が2本で13万円以下……。
この価格帯のスピーカーとしては、手が届く範囲として最良の範疇に入ると言っても良いと思います。
但しGenelecの特性を考えると「良い音を聞くには良い音源がないとかえって良くない思いをする」という条件が入りますが……。
お買い求めの際は「良い音」をご用意ください。
今回は期間限定の展示になりますが、ご要望を頂ければ用意は可能かと思います。
Genelecのホーム用機材をご用意できる店舗は限られておりますので、G-fiveなどの上位、SAMシステム導入も含めて対応させて頂きます。
ご相談をお待ちしております。
最後に余談ですが

ここまでの文面の通り「閃光のハサウェイ」先行販売BDは手元にあります。
しかし、まだ劇場公開中と言う事でないように響くものは書かないようにします……が、おそらく現時点では最高のDolbyAtomsディスクではないかと。
ご覧になった方はもうお分かりかと思いますが、これを映画館で見た後に「BD先行販売です!」と言われれば、買うしかなくなります。
仕方がないです。本当に。そのくらいのインパクトがあります。
そして、横浜店には150インチスクリーンと7.1.4CHの環境がございます。

映画館より鋭く、映画館より画質が良いという最高の状況の中で、空間そのものと言って良い音がそこら中から響きます。
仕事上最初から最後まで見られないという問題はあるのですが「これぞホームシアターで見るべき」と言う内容であり、音を一から作りだすアニメーションと言う分野、且つDolbyAtomsの使い方を熟知したからこそできる音かと思います。
もはや言う事は何もありません。最高です!

改めて、皆様のご相談をお待ちしております。

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