ホームシアター
音響設計

音響設計

ホームスタジオやオーディオルームなどの小さな部屋では、室形状と低音処理という点でホールのような大きな空間とは違った音響設計の手法があります。

ひとくちに小空間といっても、楽器練習室からホームシアターやオーディオルームまで、さまざまな用途が考えられます。それぞれの用途に対して最適な吸音の度合いを設定する必要があります。 小空間においては、中高音域の吸音材の配置について最適な位置を 考慮する必要があります。

室形状の設計

壁や天井で囲まれた部屋は3次元の振動体であり多くの共鳴が存在しますが、共鳴周波数の
重なりによって特定の音域が大きなエネルギーをもつ場合があります。特に正方形の平面となる
4.5畳や8畳といった形状では、2方向の共鳴周波数が一致するため、この周波数の音が強調
されて聞こえることになります。小空間の音響設計では、共鳴周波数の重なりを避けるため、
まず部屋の寸法比が整数倍にならないように考慮しなければなりません。

平均吸音率

部屋の響きを評価する物理量として残響時間が知られていますが、これは拡散音場を前提として
定義されており、小さな空間では、高音域のみに適用できる量といえます。また、残響時間は部屋
の容積に依存しており、例えば同じ1秒でも、部屋が大きければデッドに、小さければライブに
感じます。一方、部屋の全吸音力を表面積で除した値を、平均吸音率(α)と呼んでおり、容積
に関係なく響きの程度を表す量として知られています。

吸音材の配置

部屋の響きを評価する物理量として残響時間が知られていますが、これは拡散音場を前提として定義されており、小さな空間では、高音域のみに適用できる量といえます。また、残響時間は部屋の容積に依存しており、例えば同じ1秒でも、部屋が大きければデッドに、小さければライブに感じます。一方、部屋の全吸音力を表面積で除した値を、平均吸音率(α)と呼んでおり、容積に関係なく響きの程度を表す量として知られています。

低音の制御

最近のホームシアターでは、低音の臨場感を出すためにサブウーファーから大きなパワーの低音が出るようになっています。そのためブーミングが耳につくケースがよくあり、往々にして低音の抜けが悪く、濁った音質になりがちです。 小空間では、特に低音のエネルギーが残りやすいので聞きやすい音場にするためには低音域の吸音に留意する必要があります。 低域吸音パイプパネルは、パイプの共鳴現象を利用して低音のエネルギーをすばやく吸収し、すっきりした低音の再生を実現します。

ブレーミング

特に小空間においては、低音域の共鳴(固有振動)が可聴帯域にあるため、低音がうなるように聞こえる現象(ブーミング)がおこりやすくなります。ブーミングが耳につきやすいのは、室容積が50m3(約12畳)以下で、100~170Hz付近の共鳴が大きなエネルギーをもつ場合と言われています。

低音域の吸音

波長の長い低音を効果的に吸音するには原理的には波長の1/4以上の厚さを持つ吸音層が必要となります。つまり100~170Hzくらいの低音域に対しては、50cm~85cmの吸音スペースが必要となるわけです。

しかし、空間に余裕の無い部屋では、そのような大きな吸音スペースは作りにくいのが現実です。

低域吸音パイプパネル&チューニングパイプ

厚さ64ミリ(チューニングパイプは105ミリ)の壁掛け式ですから、大きな背後空気層を必要とせず
に低音域の音を吸音できます。低域吸音パイプパネルは、95~200Hzの音域を一定のオクターブ
バンドごとに分割し、それぞれの共鳴周波数を持ったパイプ14本を一組に構成したパネルです。
原理的には閉管による(2n+1)λ/4の共鳴を応用しており、これにより管の長さが定められています。

なお、50~100Hzの音域については、部屋のモードによって調整するチューニングパイプにて対応します。

防音設計 シアター用

ホームシアターやオーディオは、できる事なら好みの音量で楽しみたいものです。 ところが、地下室でもない限り24時間いつでも大きな音量を出せる家というのは殆ど無いのではないでしょうか? アバックでは近隣や家族に迷惑をかけず、自分好みの音量で思いっきり映画や音楽を楽しめる「防音室」作りのお手伝いをしています。ホームシアター、オーディオルームに限らず、ピアノ室、ドラム室などの音楽室の設計施工もお受けしており、施工方法も簡易防音から本格防音、更には調音まで幅広く対応しております。