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【横浜店】ホームシアター・アップグレードの「壁」:HDMIケーブルについて(2020.9.12 8K対応再構成)

横浜店 渡邉です。

こちらのブログは
【横浜店】今年こそ!「ホームシアター・アップグレード」のおすすめ
https://corp.avac.co.jp/shopblog/archives/yokohama/20210914
からの分岐で書かせて頂いております。
お手数ですが、最初にこちらをお読み下さい。
さて
「ホームシアター・アップグレード」
この質問にお答えする時、最初に問題になる部分があります。
今回は「ホームシアター・アップグレード」を行う際に発生する最初にして最大の壁、長尺HDMIについてお答えさせて頂ければと考えております。
この問題、実はなかなか難しいんです……。
今回の問題は、大前提としてなんで機材を更新するのか?と言う点がキーポイントになります。
今現在機材更新をお考えの皆様は、「BS-4K/8K、CS110°-4K」そしてNETFLIXなどの配信放送、Ultra-HD Blu-Rayへの正式対応を念頭に置かれているものと思います。

 

これらの機材の導入については
【横浜店】今年こそ!「ホームシアター・アップグレード」のおすすめ
http://blog.avac.co.jp/yokohama/2018/08/post-bb18.html
で必要な物、無理に更新しなくていいものなどを記載させて頂いております。
通常、ホームシアター・アップグレードで一番大事な部分は当然
「8K・4Kプロジェクターへのアップグレード」
と言う事になります。
プロジェクターと周辺機材を更新することにより、アップグレード最大の目的である8K放送か各種、BS-4K放送への対応が可能となります。
もちろんBlu-RayやDVD(最大16倍の拡大なのでちょっとブロックノイズが出てしまいますが。)もアップコンバートで視聴可能です。
機材の交換で現在準備されているほとんどの機能に対応できるのは大きいかと思います。

 

しかし
ただ「プロジェクターを更新すれば8K/4K!」と言うわけにはいきません。システム更新には大きな壁が立ちはだかります。
それは
4K以上になると既存のシステムではプロジェクター以外の部分で性能が不足してしまう
という問題です。
プロジェクター以外の部分についての詳細は「ホームシアター・アップグレード」のページをご確認頂きたいのですが
まず最初の「壁」は問題の大きさや費用の両面で考えても間違いなく「長尺HDMIケーブル」です。
8K・4K放送や配信は映像は当然良くなりますが、解像度が上がるという事は映像のデータ量も変わります。
プロジェクターの設置では、よく「長尺HDMIケーブル」を使用しており、機材を正面に設置した場合、天井や壁面に隠蔽用の配管を通して長尺HDMIケーブルを通線して天井吊りや置き設置にさせて頂いた事例も多いかと思います。

この「長尺HDMIケーブル」は通常金属線で構成されていることから、便宜上「メタルケーブル」「パッシブ(受動的)ケーブル」と呼ばれています。
過去の事例では、ほとんどのケーブルがver1.3または1.4、最近ではHDMI2.0対応のケーブルを使用しています。
なお、表示として「HDMI2.0」となっているケーブルもありますが、こちらについては規格とは別の問題がありますので、後述させて頂きます。
バージョンの見分け方ですが、おおむねHDMI CEC(いわゆるビエラリンク・ブラビアリンク・レグザリンクなどほかの機器をコントロールする機能やARC(オーディオ・リターン・チャンネル:テレビの音をアンプで聴く機能です。)が使用できればHDMI1.4規格を満たしていることになり、High Speedの認証が出ているもの、または「Premium」「HDMI2.0」「HDMI2.0a」「HDMI2.0b」対応の記載があれば4K18Gbpsまで対応しているHDMI2.0対応ケーブルとなります。

このケーブルは外観こそ互換性の為に変わりませんが、HDMI規格の当初から徐々にアップデートされ、現在はVersion2.1まで進化しています。
そしてHDMI1.4と2.0、そして2.1の間にはそれぞれ大きな差があります。
4Kシステムが関係しているのは1.4で一部、本格的なものはすべて2.0、8Kや4K-120はHDMI2.1となります。
実は今後の8K/4K放送はHDMI2.1規格でないと
4K/8Kを「ちゃんと」送信できません。
このような話になると
え?でも今までのケーブルでも『4K対応』って書いてあったよね?
「HDMI2.0じゃ4K-120は駄目なの?」
また、今回のVICTOR新製品からのご質問として
「光HDMI2.0ケーブルじゃ、HDMI2.1は駄目なんですか?」
「増幅器付のHDMI2.0ケーブルはメタルだから2.1も大丈夫だよね?」
という方もいらっしゃるかと思います。
御免なさい、これは全部駄目なんです。
実は元々、HDMI1.4の段階でも「4K解像度」そのものは設定されていました。
下の表をクリックして拡大したものをご覧ください。
こちらはHDMIコンソーシアムの資料です。


ハイビジョンプロジェクターの時代、当時のHDMI1.3や1.4は「4K」は3840X2160の解像度まで想定はされていました。
しかし当時の想定は秒30コマ 色深度8Bit 4:4:4が最大となっています。
通信速度に直すと
HDMIバージョン1.4の想定最大値は4K30P 4:4:4 8bit、4K60P 4:2:0 8bitまで。
理論帯域幅340 MHz/理論最大速度10.2 Gbps/になります。上の図表ではいわゆる「high-Speed」です。
難しいことを書いていますが、とりあえず数字だけ覚えておいてください。
現在、4K放送や配信、UltraHD Blu-Rayについては、基本的にHDMI2.0(UHD-BDのHDR10は2.0a、4K放送波のHLGはHDMI2.0b)規格で伝送することを念頭に置き、8K-60P、4K-120Pの映像はUltraの領域(48Gbps)で送信する事を念頭に置いております。
4Kの映像想定最大値は4K60P 8bit 4:4:4 まで、理論帯域幅600 MHz/理論最大速度17.82 Gbps/Mで、上の図では「Premium」でカバーしています。
よく言われている「18Gbps対応」とは、4K60P 4:4:4/RGB 8Bit 17.82Gbpsまで対応となります。
蛇足ですが、理想として「4K60P 4:4:4 12bit」が出ないと!と言うお話もありますが、実はこの解像度・色深度は、HDMI2.0の領域オーバー(24.06Gbps)の数字です。
結局、今までのHDMI1.4規格のケーブルでは伝送帯域・速度共に足りなくなっています。
8Kの場合、8K-60(4:2:0)そして4K-120の場合は4K-120(4:4:4)のUltraとなり、48.11Gbpsが必要になります。
HDMI forumのスピード上のラインはここに当たります。

現実的な話としては、送信・受信共にHDMI2.1に対応した配線についてのみ2.0までの接続方法であるTDMS(DVIに近いものです)からDisplayportに近い接続方法のFRL (Fixed Rate Link) 伝送方式に変更されることで48.11Gbpsのスピードに対応します。
その他「HDMI2.1」の機能として良く言われるものとして
動的HDRフォーマット、可変リフレッシュレート (VRR) 、可変フレームレート、拡張ARC(eARC)に対応と言う事ですが
実はこれらの機能は「HDMI2.1」でなければ、と言う条件ではなく、光ケーブル・ハイブリッドケーブルでは一部対応していないケーブルも存在しました。
逆にロスレス音声の送信に対応するeARCなどはHDMI2.0での対応となり、メタルケーブルではすでに搭載されております。
HDMI2.1は形こそHDMIですが、フル送信の際は別物と言って良いケーブルとなります。
先程の
「光HDMI2.0ケーブルじゃ、HDMI2.1は駄目なんですか?」
と言うご質問に「駄目」とお答えせざるを得ないのはこれが理由です。
また、送信スピードの問題の延長線上に、もう一つの問題となる
長さによる「信号の減衰」という問題が重なります。
先程「メタルケーブル」と言う言い方で電気信号をケーブルで送っていると書かせて頂きましたが、帯域幅もスピードも上がった段階で信号の減衰が始まります。
電線の長さがおおむね10mを超えると、先程の「Premium」レベル以上の信号は減衰による信号劣化が始まり「Ultra」レベルでは5m以上となります。

現時点でHDMI2.1規格(48gbps)の信号を通すことにお墨付きの出ている「Ultra High Speed HDMI認証付きケーブル」の場合、イコライザー(増幅器)なしのケーブルではサンワサプライ様の5mが限界です。
ただ、逆に言えば既存のケーブルでも4K-60P(4:4:4 8bit)であれば「理論上は8.91Gbpsなので」何とかなります。
ただ、厄介なことにこの問題は「確実に起こる」というわけではなく、ケーブルの質や信号のレベルや雑電波によって変わってきます。これは実際に4K以上の信号を通した段階でわかってきたことです。
具体的には通してみたらノイズが出たり、絵がうまく出なかったりと言う問題です。
先程書かせていただいた通り、この問題は主にケーブル伝送速度の減衰が最大の理由になりますので、フレームレートを落としたり、色深度を変更したりすることで一時的な対応が可能ですが、根本的な解消方法は、基本的に光HDMIへの更新しかありません。
実はこの光HDMI、導入にはかなり「癖」がありますので、アンプの更新を含めたシステム全体の見直しが必要になります。
ホームシアターアップグレード」の御相談を頂いた場合、私共はこの点を考えながら機材の更新の御相談をさせていただきます。
今までホームシアターをご愛用頂いたお客様は時間が経つにつれ「こうしたい!」というお考えが出て来ているかと思います。
機器の点検・修理も含め、まずはご相談ください。

では、ご相談をお待ちしております。
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横浜店の問い合わせはこちらから。
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