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【横浜店】「Victor 8Kプロジェクター ファームアップ先行視聴会」で見た、新ファーム紹介と新旧機種の比較についてご紹介します!

横浜店 渡邉です。

先日より今年最後のセール『2023AUDIO VISUALウィンターコレクション』が始まりました!

『2023AUDIO VISUALウィンターコレクション』
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では、本題です。
先日「Victor 8Kプロジェクター ファームアップ先行視聴会」が行われました。

イベントとしては
◆Newファームアップ概要説明
◆DLA-V80R(バージョンアップ済)と (バージョンアップ前)との画質比較
◆4K/HDR(UHD-BD再生による映像比較)、BS4K録画映像による比較
◆HDR映像の進化を体感。
◆2世代前のモデルDLA-X590R(HFDパネル e-shift4K)と現行モデル DLA-V70R (4Kパネルe-shift8K)の比較
という内容だったのですが、今回のイベントはハードウェアではなくソフトウェアの向上をご案内するイベントとなりました。
でも何で新型機じゃなくファームウェア?という疑問をお持ちの方もいらっしゃるかと思いますが、それにはちゃんと理由があります。

以前よりお話しておりますが、現行機のハイエンド機は4K8Kの対応の幅はあれど、投射される映像は現行の映像フォーマットや環境の中「民生機」というくくりの中ではほぼ行き着く所まで性能を向上しています。

特に光学的な部分についてはいわゆる「投射の仕組み」がほぼ研究しつくされており、これらハイエンド機は価格と性能のバランスの中で最高の物を使用しています。
(それ故レンズ部分だけで100万円などと言うお話になるのですが……)
逆に言えばこれ以上の性能向上を行うには膨大な費用をかけてさらに高精度な業務用光学機器を内蔵するか、生産方法に革新的な仕組みが入り込んでコストダウンが起こり、その結果として上位の機種で使用されていたむなどの大きな変化が起こるかのいずれかの状況ですが、仕組みが出来上がっている故に今後の劇的な性能向上と言う事はなかなかあり得ません。

(逆に小型のレンズの中でどこまで「カメラとして」性能を上げるかという点はスマートフォンで常に追求されている分野であり、イメージセンサーの進化、Iphone15の様にプリズムで4回曲げる、Xpedia1Vの潜望鏡レンズなどのギミック、特製の変わる液体レンズや加工技術の上がったプラスチックレンズなどガラス以外のレンズでどこまで性能を上げる余地はまだまだあり、これらも将来的には性能向上が見込める分野ですが、プロジェクターに入れ込むにはコストが……)
なにより新しい機種は単純に相当値段が上がります。
それゆえ、現在のプロジェクター性能向上は「価格性能比で行き着いている故」高価なハードウェア更新より処理系のソフトウェアに移行しつつあります。

そこで今回のDLA-V90RLTD/DLA-V90R/DLA-V80R/DLA-V70R/DLA-V50 ファームウェアVer3.0アップデートです。

このファームウェアは本体の持つ性能をより細かく引き出し、さらに長くお使いいただけるものとなります。
最大の変化は画質回路の中核を担う「Frame Adapt HDR」第2世代に進化させた事です。
いわゆる「映画っぽい」ファームウェアアップデートによる既存機種のさらなる性能向上がなされる事で、DLA-V系統の持つピーク性能を引き出す事が出来る様になり、パラメーターの細分化は、基本的にFrame Adapt HDRに任せておけば良いと言われていた画質に対してより突き詰めた画質を追及出来る様になりました。
結果、今回のアップデートは高画質を求める「マニアではないが高画質を求める人」にもよりテレビ的なコンテンツへの対応幅が増えましたし、マニアの方にとってもフリーハンドの部分が増え、より突き詰めた画質を狙う事が出来る、柔軟性を持つ改編となったわけです。

で、実際のイベントですが、
◆DLA-V80R(バージョンアップ済)と (バージョンアップ前)との画質比較
◆4K/HDR(UHD-BD再生による映像比較)、BS4K録画映像による比較
Frame Adapt HDR1からの一番の変化は「トーンカーブ」です。
ここでイベント中に投射された2枚の映像写真です。
色域(ゲイン)の調整用写真なのですが、こちらが旧バージョン

そしてこちらが新バージョンです。

全体的に明るくなり、白の部分のグラデーション(ここはわかりずらいかなと……)
実はVictor系の機種では所謂「白飛び」が発生すると、画面が黄色や緑色寄りになる傾向がありました。
旧バージョン。新バージョンと比較すると若干黄色っぽくなっています。

今回のファームウェアではこの白飛びを避け、明るさのピークである白色系でもより自然な色合いを出す事が出来る様になりました。

次にDUNE 風の惑星から、こちらは旧バージョン

白い部分がクリッピングしており、奥の方に人影があることなどが消えています。

かすかに奥に人影がいるのが分かるでしょうか?手前の色合いも白抜けしてません。
次に2世代前のモデル(HFDパネル e-shift4K)と現行モデル DLA-V70R (4Kパネル e-shift8K)の比較ですが
これは写真以上に差が大きかったです。
試聴したのが「Birbie」です。
バービーはUHD-BDのコンテンツで色域はHDRであり、SDRに比べ光と影の幅が格段に広がっています。
下の写真をご覧ください。
こちらがDLA-X590R

DLA-X590RはDLA-V70Rと比較すると全体的に暗い映像の様に見えます。
この映像、一体どんな形で出来上がったのでしょうか。
理由は2つ存在します。
まず一つ目は「JVCらしさを出す事」です。
D-ILAが元々ネイティブコントラストの点でソニーより強い事、そしてDLA-Xモデル開発時は投射される映像は基本的にハイビジョンでSDRであり、業務用に比べ光量が少ない機材である事を逆手に取り、黒を最大限に生かした「闇」や「影」をとことん強調する絵作りで、くっきりそして黒を超えた「闇」を表示しました。
これが当時言われていた「黒の沈み込み」の正体です。

そしてもう一つの理由、それは「ソニーが持つリアル4K精細感への対抗」です。
当時を思い返すとリアル解像度のソニーのリアル4KプロジェクターはJVCのE-Shiftに比べ精細感が格段に上であり、特に空の抜けなどの空間表現は圧倒的でした。
そこでJVCの取った対抗策は、元々ネイティブコントラストが強くD-ILAデバイスの得意な部分である「黒」で色も踏まえた輪郭情報を強調する事でした。
また、当時の視聴条件としてJVC、ソニー共にプロジェクター自体に現在ほどのパワーはなく「暗い部屋で映画を見るものがプロジェクター」という概念があり、色域にしても基本的にはSDR色域とハイビジョンの解像度で十分でした。
そんな中、自陣営の最大の強みである「黒」を生かし、暗めの映像で「黒を超えた闇」を映し、「暗いのではなく映像に深みを持たせる」という提案は現実に沿っていましたし、特にマニア向けの絵作り(=追込み)には最適だったと思います。
次にDLA-V70Rです。

DLA-V70Rの場合、同じ映像でほぼ同じ光量、そして同一コントラストですが全体的に明るい映像になります。
しかも単に明るい絵と言うわけではなく、明るさピークの白を基準に4倍の画素数を持ちいて光と影の微妙な色の変化を細かい彩度変化とコントラストの変化で表現しており、立体感のある映像になっています。
よくよく考えれば「この風景が朝から昼のビーチであり、地面からも光の反射が多くなる、故に全体的に明るく見える」という風景の想像が出来ますので「DLA-V70Rの方がより本来の色であり表現なのだろう」と言う事が言えます。
また、一度DLA-V70Rの映像を見てしまうと。DLA-X590Rとの細かい差がいい意味でも悪い意味でも見えてくるようになります。
特に気になるのは黒で画面真ん中の男性の胸から脇にかけての色合いがDLA-X系の場合「闇」、DLA-V系の場合「黒潰れ」に見えてくることです。
先程のバービーの画でははバービーの髪の輝きを見た際、輝いている光がピークは同じような色のはずなのに後ろの方の髪は590Rでは黒が強くて光を遮ってしまい明確な陰になってしまう事に対し、DLA-V70では後ろ髪もちゃんと光が透過している、という感じです。
一度DLA-V系を見てしまうとDLA-X系機材が「黒潰れ」してしまった細かいディティールについてDLA-V70Rでは「正解」が表示されており、頭の中の認識が変わってゆきます。
比較としてはこのような感じです。

それでもあくまで個人的な感想でしかないのですが、現在の4K・HDRの現環境でもDLA-X系統の機種が「悪い」とは思いません。
より映画的な表現をつくり込むために、敢えてデフォルメのような形で「フィルムライキングな黒の強調」を行うという絵作りは当時の自社製品の性能「E-Shift」やライバルメーカーの状況を考えれば正解だったと思いますし、結果的に4K化されたオールドフィルムやBD、DVDで作成されたオールド映画にはよりマッチする表現だと思います。
実際「JOKER」でアーサーが返ってきたときの郵便受けの表現などはDLA-X系統の画とDLA-V系統の画は2通りの解釈が出来る程違い、どちらも良い映像でした。
こちらがDLA-X590Rです。郵便受けの奥は「闇」であり、わからなくなっています。

こちらはDLA-V5です。

こちらは奥のディティールまでの階調しっかりしており、立体感と闇に至る映像を作り出しています。
ただ「将来的」という点で考えた場合は認識が変わります。
すでに映画の撮影はデジタルカメラベースに変わり始めており、撮影の方法・アングルや引き、寄り、外光の取り入れ方などはデジタルカメラの特性を生かした方法に変わりつつあります。
また、コーディング(パッケージソフトやご家庭配信用に調整する)も基準はデジタルテレビ用になっており、高精細テレビに映える「くっきり・はっきり」と「細かいディティール」に拘った絵になると思いますので、結果としてDLA-V系統(ソニーのフル4Kも含みます)のリアル4K・HDRの画が主流になる事が予想されますので、新しいコンテンツであればあるほど、機種の更新は避けられなくなるのかなと思います。
(新しい映像用の1台とオールドムービー用の1台、合計2台持ち出来ればベストだと思いますが、それは難しいですよね・・・・・・)

元々このファームウェアは、本来、まだまだ先の技術として温めていたものであるとのことですが、ファームウェアを先行リリースすることで、DLA-V50/70R/80R/90Rシリーズのもつポテンシャルをより発揮させ、より満足度の高い映像にてお楽しみいただけるものとなりました。
また、初めてハイエンドプロジェクターの高画質な世界に足を踏み入れるお客様には、ついに「沼」へ足を踏み入れてしまったと思われるかもしれません。
抜け出させない魅力を、きっと感じていただけることと思います。

2023.11.20現在、すでにファーウェアのリリースは行われております。

今年の状況から考えて来年以降の新機種が出てきた場合、価格のアップは容易に予想されます。
且つ、現在の放送方式と今後の放送に関して提示された方針を見ても、プロジェクター自体に大きな変更がなされる可能性は少ないと判断しています。
何よりDLA-X系の機種とDLA-V系の機種の立ち位置やBtoBなども踏まえた使用方法から考えて、筐体の大きさは変わりそうにありません。
現在DLA-X系の機材やそれ以前の機種を機材更新をお考えの方は、DLA-V系の機種を導入する事を念頭に配置を考えて頂くことをお勧めします。
甲信の時点で解像度、明るさは段違いとなり「黒だけが色ではない、グラデーションと裸眼立体がすごいんだ」と思っていただけると思います。
実際の設置・施工には事前の下見が必要になりますので、まずはメールなどでご一報をお願いいたします。

では、ご連絡・ご相談をお待ちしております。

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