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マイホームシアター 50

抜群のユーティリティが自慢の快適リビングシアター

Owner A 様[埼玉県]


当初は80インチスクリーンを予定していたオーナーだが、計画が進む中で100インチにスケールアップした。

今年8月に完成したばかりだというAさんの新築住宅。一戸建てのリビングには、「子供の頃からの夢だった」というシアター空間がしつらえられた。なんといっても注目は、そのユーティリティの高さだろう。開放性抜群のリビングが、タッチパネルの操作一つで本格的なシアター空間へ変身する。今回はその一端をご紹介させていただく。
(取材・文:鬼塚 攻介、撮影:平蔵 伸洋)

指先一つでシアター環境に変身。かんたん便利なAV空間

32歳でリビングシアター付きの一戸建て住宅を手にしたAさん。さすが人間の出来が違うというか、若くともどこか懐の深そうな面持ちである。
「撮影したいので、スクリーンを下ろしていただいてもよろしいでしょうか」。取材スタッフからのいきなりの要望にも、「どうぞどうぞ」と答えはすこぶる爽やか。マランツのカスタマイズリモコンに手を伸ばし、即座にぽんぽんコマンドを出す。すると、電動スクリーンばかりではなく、窓側に設置された電動シャッターまでがするすると降りてきて、あっという間に遮光も完了。見れば、プロジェクターに設置されたビクターのDLA-HD550をはじめ、機材陣もすでにスタンバイOKである。ここまで完璧に集中コントロールできると、取材しているこちらも気持ちがいい。正味な話、これは実に便利である。
Aさんのお宅を担当したAVACインストーラーの栗原淳も、「電動シャッターも赤外線でコントロールできるものを選んでいただいたのがよかったですね。このあたりは、なんといっても新築時の導入の強みです」とシアターの仕上がりに手応えを感じている様子。それにしても、電動シャッター5台とスクリーンをたった一つのコントローラーでマクロ制御できるとは……、なんともうらやましいかぎりである。

さて、Aさんのお宅が完成したのは、今年の8月だ。奥様ともども、お住まいへのこだわりには並々ならぬものあったようで、設計時から二人で一丸となってプランを練ってきたという。「そのなかで絶対外せないのが、リビングシアターだったんです」とAさん。一方の奥様も「『子供の頃からの夢だった』とか言われれば、なかなかダメとは言えないじゃないですか」と笑う。
もちろん、二人の判断は大正解だ。先ほどの栗原のコメントにもあったように、新築時の導入のメリットをフルに活かしたリビングシアターが完成したのである。

「OCEANS」でDLA-HD550のリアルな描画力に感激!

「しかし、途中で工事の状況を見に来たときはちょっと驚きましたよね」とAさん。「ラックの裏なんかは本当に配線が複雑なことになっていて……。あらためて隠蔽配線をしておくことの大切さを痛感しました」と当時を振り返る。
ちなみに、Aさんには一つ心配事があったという。
「リビングの天井が吹き抜けになっているんで、これがサラウンドにどのような影響があるのかちょっと不安だったんですよね」

しかし、これについてもインストーラーの栗原が、徹底的に検証。「サラウンドR側には天井があるものの、サラウンドL側は完全な吹き抜け。確かに悩み深い状況ではありますよね。ですが、角度をかなり追い込んで調整したところ、包囲感もいい形で確保できました。エクリプスのTD307-2を採用されていたのもよかったですね。デザインがお好みで奥様がセレクトしたそうですが、とてもいい選択だと思います」。さらに、サラウンドバッグにスピーカークラフトのAIM5Threeを埋め込むことで、見事に最良のリスニングポイントを設定することができた。
一方、プロジェクターについては「エプソンかビクターでかなり悩みましたが、実際に視聴ルームで絵を観て、DLA-HD550以外に考えられなくなりました」とAさん。白壁のリビングシアターということで、白い筐体であることが求められたが、ルックス的にもDLA-HD550は見事に室内にフィットしていた。
とはいえ、苦渋の決断もあった。当初は80インチスクリーンを予定していたAさんだが、栗原の検証により100インチでもいけることが判明。
「ですが、100インチスクリーンを選ぶと、当確だったB&WのCM9が入らなくなってしまう。スクリーンサイズをとるか、スピーカーのサイズをとるかで悩みましたね」
結果、スクリーンを優先し、スピーカーはサイズダウンしてCM7とすることに。「最終的にはよかったと思っています。音についてもCM7でかなり満足しています。十分過ぎるくらいに鳴ってくれていますし」
シアターがご自宅とともに完成したのは、今年の8月だ。

卵形のキュートなフォルムが奥様のお眼鏡にかなって、サラウンドに選ばれたエクリプス TD307-2。やや特殊なシアター環境を、このスピーカーが実によくカバーしている。

最初に再生したのは、ネイチャー・ドキュメンタリーとして名高い「OCEANS」。もともとAさんご夫婦はダイビングを通して知り合ったそうで、この映画はまさに2人の心をつなぐ作品の一つでもある。取材陣も同作を視聴させていただいたが、まずDLA-HD550の描画力に感動。サラウンドのつながりも上々だ。とくに海洋生物たちとともにカメラマンが潜行した時には、海水に包まれているかのような気持ちのいい包囲感が味わえた。なるほど、なるほど、リビングシアターにはこういう楽しみ方もあるわけだ。ご夫婦の自然なライフスタイルにもよくマッチした、実にうらやましいシアター空間の完成である。

Aさんのご夫婦の雰囲気にあった、リラックス感の高いシアター空間。マランツ製のカスタマイズリモコンは指先一つで電動シャッターとスクリーンの昇降ができるスグレモノ。

映像に惚れ込んでセレクトしたビクターDLA-HD550。色もリビングに合わせてホワイトをセレクトした。

シアターにタイトな印象を与える、黒い筐体のB&W CM7。そもそもはCM9を予定していたそうだが、鳴りには満足しているとのこと。

ムーディーな空間作りに一役買うルートロンの調光システム。もちろん、マランツのカスタマイズリモコンと連動する。

AVラックはハミレックス社製。シアターの中枢を担うAVアンプはパイオニアのSC-LX72だ。ブルーレイレコーダーには、パナソニックのDMR-BW880をセレクトしている。

アバック担当からの一言

■グランドアバック新宿店 インストーラー 栗原 淳
電動スクリーンを取り付ける為の設置スペースは、造作梁型と天井部分に跨っております。工務店様の御協力もあり、開放的な天井吹抜けの心地良いリビングと、カスタマイズリモコンによるダイナミックなシーン転換により、リビングシアターとの両立が出来、とても魅力的なシアター空間となりました。

■横浜店 副店長 伊奈 浩
お客様より最初にご相談頂いたのはちょうど一年前の2009年9月6日のお店で開催したホームシアター相談会でした。最近多くなってきている、吹き抜けのリビングにホームシアターを設置ということでのご相談でしたので、開放的なリビングの空間は壊さずお客様のご要望は100%可能にしたく機器選択・機材配置は考えました。

機材リスト

  • カスタマイズリモコン マランツ RC9001+RX8001
  • 調光器 ルートロン社製 グラフィックアイQS 6ゾーン
    補助コントロール×3台
  • 建築側設備 電動シャッター×5台 電動スクリーン×1台
  • ブルーレイレコーダー パナソニック DMR-BW880
  • AVアンプ パイオニア SC-LX72
  • テレビ パナソニック TH-P50V2
  • プロジェクター ビクター DLA-HD550
  • スクリーン キクチ SE100HDWAW
  • プロジェクター天吊金具 キクチ SPCM180
  • フロントスピーカー B&W CM7×2
  • センタースピーカー B&W CMC

 

お問い合わせ:アバック横浜店

 

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