ショップ
ブログ

【横浜店】DENON AVC-A110とAVC-A1Hを比較します。DENON フラグシップAVアンプ新旧比較について(2023.5.27:映像追加)

横浜店 渡邉です。


下取強化宣言開催中です!
商品の買い替えには積極的に下取り機をご活用ください。
もう一つ。

5月27日、アバック各店舗の中でも最大級のシステムを組んだ「琉球本店」がオープンしました!

【琉球本店】アバック琉球本店5/27(土)本日オープン!
http://corp.avac.co.jp/shopblog/archives/ryukyu/20230527

アバック琉球本店
https://corp.avac.co.jp/contents/shop/ryukyu.html

9.4.6chのシステム構成、設置スピーカーにはフロントセンターハイトだけでなく、なんとトップ(Voice of God)まで用意してあります。
Auro3D 使用時はおそらく差し替えになりますので事前のご連絡をお願いします。
新規店舗ならでは、と言うところです。
宜しくお願い致します。

さて、本題です。
本日、週末のイベン「DENON フラグシップAVアンプ新旧比較試聴検討会」のため
DENONのAVC-A110が届きました。
見た目ほぼ新品の商品でAVC-A1Hと並べております。
AVC-A110の方が若干ダイヤルが軽い気がします。

正面からの見た目は変わらずですが、奥行や高さに差があります。

問題は重さですが、AVC-A110は 25.4kg、AVC-A1Hは32kgと一人で持てる重さのギリギリをちょっと超えております。
腰に来ますのでお二人以上で動かした方が良いかと思います。

実機も届きましたのでセッテイングを行い、両方を並べて音を確認します。
過去のDENONアンプの中可能な限り手を入れる事で、AVC-X8500Hから性能を限界まで引き上げた「チューンドベスト」と言って良いAVC-A110と、AVC-A110を踏まえ、器から新たに制作された「新型」のAVC-A1H。
元々AVC-A110のイメージはまだおおむね頭の中で残っておりましたが、実機で聞き比べるという機会はありませんでした。
さて、どんな違いがあるのか……。
いくつか聞いてみます。

前置きです。


AVC-A110は十分に良いアンプです。
先程も書かせて頂きましたが、既存のアンプに手を入れる事で最大限の性能を狙っていますから悪いわけがありません。
問題はAVC-A1Hに「それ以上の価値」があるかどうかという点ではないかと思います。
今回は時間がありませんので、とりあえず2タイトル聞き比べます。
どこまで参考になるかわからない部分がありますが、空気録音をしてみます。
なお、編集時間が足りず。取り急ぎ2タイトルですが現在止め絵になっているものも今後順次映像に差し替えます。
試聴にはイヤホンでお聞き下さい。
こちらの映像はIphone13で撮影しており、7.1.6CHをそのまま空気録音、音声はそのまま映像は圧縮しております。

その1,トップガン・マーヴェリック
まずは最新のDolby Atoms作品です。
最初はAVC-A110で聞いてみます……十分いい音です。
最初の鐘の音、エンジンの駆動音から排気音、そしてアフターバーナーまで、滑らかで力強い音が響き、発艦後の余韻が残る「映画なのにピュアオーディオらしい音色」を醸し出します。

では、差し替えです。
13chは大変。
うーん、これは圧倒的ですね。
具体的にはドライバーの「駆動力」になると思います。
同じ音量でありながら明らかなパワー差があり、スピーカーから出る音が全体的な押出しが最初の鐘の音色から重低音の押出、すべてが一回り上です。
一通りの音を出し切った後にキーボードの身の部分に入ってもAVC-A110と比べて質量感のある音は変わらず、パワーに余裕があるゆえに余韻も十分、後は出力のオンオフがはっきりしたことで音の「キレ」もよくなっています。
この辺りはスピーカーが、過去の機材に比べ要求性能の高くなったB&W 700 Series3である事も絡んでいると思います。

その2,バーレスク
今度は少しオールドの「バーレスク」にAuro-Maticを掛け、Auro3Dで鳴らしてみます。
シーンとしては最後のSHOW ME HOW YOU BURLESQUEを使います。
5.1chにも関わらず迫力のあるドラムやトランペットがガンガン回ります。
そこにAuro Maticを重ねてAuro3Dとすることでさらなる空間性と厚みを増す狙いがあります。
まずはAVC-A110で。

ではAVC-A1Hに差し替えます。

AVC-A1Hに差し替えると、まず最初に感じるのは「ドン!」というドラムの「圧」です。
駆動力の差が大きい事から最初にベースレイヤー部分の「圧」が一気に増し、Auro Maticで6本のミドルレイヤーに伝達され縦方向に「プラスアルファ」空間全体でさらに「圧」を追加します。
AVC-A110も十分なのですが「映画館の迫力」と言う視点ではちょっと役者が違うかなと言うところから思います。

その3,ジョン・ウィック パラベラム
こちらもAVC-A110から試聴しています。

やはり印象は変わらず、十分に良い音が出ています。
が……こちらをAVC-A1Hに切り替えると大きな差が出ました。

具体的には「鋭い音」です。
吹っ飛ばされて弾けるように割れるガラスの割れる硬質感の高い音、瞬間的な火薬の燃える発砲音、ガラスの固い地面に体をたたきつけられる音(まさに私実体験)など、AVC-A110でも決して悪くはないのですが、ベースの底力が違うのか、同じ音量でもそれぞれのユニットを鳴らす瞬間的な音に大きな差があり、質量感がだいぶ変わりました。
悪い言い方をすれば先にAVC-A1Hを聞いてしまうとAVC-A110では音の「重さ」や「駆動力」が明らかに上であり、AVC-A110では「あれ?」と思えてしまう、そんな印象です。

その3,007 No Time to Die
こちらはやはりよく使われるカーチェイスからガトリング砲の乱射に至るシーンです。
先にAVC-A1Hを聴きます。

広間で銃撃を受ける際の鐘の音、接近しつつ徐々に防弾ガラスを侵食する弾丸の発砲音と着弾音。
特に高音で響き続ける鐘の音がしっかりなっていることから、それぞれの音の分離感が明確であり、シーンの切り替えに合わせて「どんな音が鳴っているか」と言う事が明確になっています。
差し替えです。
今度はAVC-A110。

……先にAVC-A1Hを聞いてしまうと「スケール感」ががくっと落ちます。
音量を上げればとは思うのですが、この辺りはDACの違いによる音色の差なのかなと思える部分があります。
ESS DACのAVC-A1Hは切れの良さと音の分離感に駆動力が加わり「現在のAVアンプらしい」音色になります。
AVC-A110は「音の一体感」と言う点ではAVC-A1H寄り良く聞こえる部分もあります。
依然レポートした通り滑らかな音で残響感が「スッと残り・引いてゆく余韻」と言う「ピュアオーディオ」の様な音と言う点ではこちらの方が良い音に聞こえる事もあると思います。
この辺りはどちらもレベルが高いゆえにパワー不足感もありませんし、音に対しての好みもあるような気がします。

その4,FEEL LIKE MAKING LIVE! -BOB JAMES TRIOー TOP SIDE

最後はAuro3Dの音楽タイトルです。
ジャズ・フュージョンライクな音楽が柔らかく響きます。
演奏も多彩でピアノとエレクトーン、コントラバスが前面に出る部分とドラムス単独と甘く抑えめの音楽の中に様々な音楽が入っております。
こちらは追記予定です。

ここまでの結果としては「AVC-A110でも十分。ただAVC-A1Hではやはり質量と響きが上」でした。

ある意味予想通りだったのですが、音のエッジが丸みを持ち、全領域の「音全体」が柔らかく響くAVC-A110に対して、AVC-A1Hは音の成分それぞれがしっかり独立しており、エッジ部分は駆動力とその余韻で表現を行っています。
それ故まさに「角」でパンと鳴ってピタっと収まる様な音になります。
DACがESSの特色である事も大きいと思いますが、何と言えばいいのか、AVC-A1Hはパワー供給のオン・オフがはっきりしている感じです。
この辺は同じAB級のシステムですが、所謂「チューンを行う事ですべてを引き出した音」と「元のシステムをそのままにベースから作った」の差なのだと思います。

じゃあ、このアンプは買い替えした方がいいのか?というご質問は当然出てくるかと思いますが、個人的には「あり」です。
お買い換えの対象者については下記かと思います。

その1,AVC-A110をお持ちのお客様

AVC-A110は確かに素晴らしいアンプです。
スピーカーの性能条件にもよりますが、AVC-A1Hとほぼ並ぶ部分もあります。
このため「今のままで十分」「この音色が気に入っている」と言うお客様に対して無理なおすすめをするつもりはありません。
但し、スピーカーやピュアオーディオのアンプなど「全体的な更新」特にフロントスピーカーのレベルアップを行う場合は「これ以上の性能が出ない」と言う点でアンダーパワーになる可能性があります。
アンプ単体で更新を行ってAVC-A1Hの「駆動力の差」を感じて頂き「新しい景色」を目指して頂く方法もありますし、新しいスピーカーシステムの導入を考えてやはり新しい景色になるのであれば、更新を考えていただく必要があるかと思います。
以前、D&Mの技術者の方が「AVC-A110以上のアンプを出すのはなかなかつらいなあ……」とおっしゃっていたのですが、今回のAVC-A1Hの性能は確かに「それ以上」です。
お値段は張りますが、AVC-A110のリセールバリューを考えていただければ極端な負担にはならないと言う事もポイントでしょうか。

その1,AVR-X7200W、AVR-4520などDENONの旧アンプをお持ちのお客様


基本的にはその1と同じですが、ハイビジョンを基準にしたインターフェイスの問題や、HDMIの規格、4k・8kへの対応など、工夫で何とか出来ていたものもそろそろ限界かと思います。
また、アンプが「変わった」と言う実感を得られるレベルの性能差が出ていることは間違いなく、特にAVC-A110の購入が出来なかった方には8500HAを選ぶよりはよい選択になると思います。

その2,そろそろ手持ちのピュア+AVシステムをシンプルにまとめたいお客様

今回のAVC-A1Hは15CH分のアンプを内蔵しつつ、プリアウトも存在しています。
今までピュアオーディオとの組み合わせで運用されていた方はシンプルにまとめる事、そのまま使用し続ける事のどちらも選択可能です。
また、イマーシブオーディオなどの立体音響はインパルス(音のタイミング)が重要です。
この辺りの面倒な部分を一括で何とかしつつ、場合によってはこれ一台でまとめる事もできるという「システム的な余裕」と「考える時間」を保持しつつ、4k・8kへの対応を無理なく行う事も可能です。
但し、予算の問題をクリアできればMarantzのAV10/AMP10は「性能が上の後継機」に該当しますので、そちらもご検討ください。

その4,各メーカー初期のAVアンプを持ち、純粋なオーディオとしてのパワーの面はそのままに、システムの更新をお考えのお客様
DENON AVC-A1H「D」

AVC-A1HD https://www.denon.jp/ja-jp/shop/DenonApac-avreceiver_ap/avca1hd_ap
PIONEER SC-LX90

SC-LX90 https://jp.pioneer-audiovisual.com/components/avamp/lx90/productinformation.html

PRIMARE、Nuforceも対象になるかと思います。
こちらもインターフェイスの問題や、HDMIの規格、4k・8kへの対応など、正直な所工夫で何とか出来ていたものもそろそろ限界かと思います。
NuforceのAVアンプは修理不可の状態でもうお買い換えの方も多いかと思いますが、今後10年単位で所有を考えた場合や、スピーカーを増やしてイマーシブサウンド・Diracなどの新しいシステムを導入する場合にはごちゃごちゃといろいろな機材を組み合わせるよりはシンプルになります。
なにより今回のAVC-A1Hはピュアオーディオの領域に入るレベルのAB級アンプを柔軟に割り振る「カスタムモード」を使いこなすことでBi-Amp等の大技を簡単に作り出す事が出来るという点は、何ともマニア心を震わせます。

その5,YAMAHA CX-A、RX-Aをお持ちのお客様。


今まで型番の更新により性能向上を行ってきましたが、今の所RX-A8Aは「同じレベルの機材」であり「それ以上の後継機」が存在しません。
AV8805への更新を行うなどの方法もありますが、RX-A8Aが実質的な後継機である以上「無理にセパレートにする必要があるのか?」と言う点も問題になるかなと思います。
こちらもごちゃごちゃしたシステムをシンプルにするという意味合いもありますが、更新を考えていただいてもよろしいのかなと思います。
但し、予算の問題をクリアできればMarantzのAV10/AMP10は「性能が上の後継機」に該当しますので、そちらもご検討ください。
究極の考え方になりますが、配線を駆使してMX-Aは残すこともできなくはありません。(かなり無理がありますが、11ch All Bi-Ampなどが可能となります)

概ねこのような所でしょうか。
店舗のお近くの皆様だけでなくそれ以外の地域の皆様にも選択の材料になれば幸いです。
では、ご連絡・ご相談をお待ちしております。

さて、当店では現在来店に事前予約を取らせて頂いております。
来訪をお考えのお客様は是非事前予約をお願い致します。
なお、連絡なし飛び込みの場合、店舗の人員状況に寄りお断りせざるを得ない場合がございます。
最後に実際のご相談方法についてですが、一番簡単なのはメールです。
お近くの店舗はそれぞれ問い合わせ用のメールアドレスがございます。

横浜店の問い合わせはこちらから。
また、担当者指名のメールなどは店舗の紹介スタッフ紹介からそれぞれのアドレスにメールを入れて頂ければ対応いたします。
横浜店 スタッフ紹介はこちらからとなります。
★★★横浜店では定期的な換気を行いながら感染予防対策を徹底しております★★★
★★三密とお客様同士の重複を避ける為 事前のご予約をオススメしております★★

ご来店予約は上記のナバーをクリックください!
先程のStorm AudioやGenelecのパワードスピーカーサラウンドなど、横浜店のみが持ち合わせておりますプレミアムシアターのご案内をさせて頂きます。

アバック横浜店では今回ご紹介したプレミアムシアターROOM1を含めROOM3まで全く違う3つの極上シアターが稼働中です。

パワードスピーカーで構成された5.1.4ch構成による圧倒的なパワーが部屋を埋め尽くすRoom1。
【横浜店】プレミアム・シアタールーム Room1 OPEN!
https://corp.avac.co.jp/news/20220218
ROOM2は「音楽とデイライトシアターの融合」をテーマに7.1.4CHをベースにピュアオーディオを直列繋ぎでシステムを組み込んだ上質なお部屋。

【横浜店】プレミアム・シアタールーム Room2 OPEN!
https://corp.avac.co.jp/news/20220104
そしてRoom3は民生ホームシアター最高峰の一角「StormAudio ISP MK3」を使用し、Monitoraudioの11.1.4CHシステムを構築しております。
【横浜店】プレミアム・シアターROOM3稼働開始。Storm Audioの常設設置を開始しました!
http://corp.avac.co.jp/shopblog/archives/yokohama/20211213

最後に閑話休題です。
最近の話ですが、肋骨というのは大事な臓器を守り、最悪骨折させてでも守り切る機能がある事を身をもって知りました。
水平には寝られず、くしゃみに飛び上がり、ホラー映画は肋骨に響きます。
まもなく梅雨が訪れます。
特に濡れた床は危険です。
皆様、足元にはお気を付けください。

 

関連記事一覧

最新記事